歯周病について
よく聞くけど歯周病って何?歯ぐきの病気?
- 歯周病は、歯を支える骨が溶けていく病気です。(歯ぐきの病気と思われがちですが)
- 痛みを感じる事は初期にはなく、自覚症状が出てからでは手遅れになってるケースもあります。
当院での歯周病治療の流れ
歯周病治療の主な最初の治療は、歯科衛生士が担当制で行っております。
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歯周病についての詳しい説明と歯周病になっているかどうかの検査を行います。
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現在のお口の中の状態の写真撮影による記録
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歯磨きのポイント説明(磨けている人には、あまり時間をかけません)
- 歯周病が検査結果で中等度から重度に進行している方には以下のようなレントゲン撮影を行い、歯を支えている骨の状態などを確認する場合もあります。
14枚法
CT
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歯垢・歯石の除去を行います。
必要があれば噛み合わせの調整、動揺している歯の固定なども行います。 -
最初より、状況が改善しているか確認します。
再度検査をします。 -
問題のある部位の改善がない、もしくは重度の方は次の治療に移っていきます。
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歯周外科治療・歯周組織再生療法
歯科衛生士による治療で、改善が見込まれない事になっているために、歯周外科処置という治療法で歯周病の原因となっている汚れを取る、骨の異常な形態修正を行う、歯ぐきの付着位置や形態修正、溶けてしまった骨が再生できる可能性があれば歯周組織再生療法などを行います。
私達は最後まで歯を残す事を諦めません。外科処置を行う前には、十分なカウンセリングを行い希望される方のみに行います。重度の全身疾患がある方、内服薬の関係で行えない方、ご高齢の方、あまり外科的な事は怖いので抵抗がある方、無理には行いません。
患者様がご希望される形に沿った治療を一緒に考えていきます。 -
外科処置を行った部位の経過観察
外科処置を行えば、必ず重度の歯周病が治る訳ではありません。慎重な経過観察を行い必要に応じて咬み合わせの調整や歯の一時的な歯の連結固定や薬物療法などを行う事もあります。
特に再生療法などは結果が出るまでに時間がかかります。 -
定期健診
定期的にメインテナンスにお越しいただきます。
メインテナンスの間隔に関しましては、個々の患者様のリスクや状態に合わせてご提案致します。
再生療法などを行った患者様は、追加的なレントゲン撮影や結果が思わしくない時は改めてカウンセリングを行い、今後の追加的な治療についてご希望なども含めて話し合いを行っていきます。
歯周組織再生療法
歯周病の進行によって顎の骨が溶けてしまった場合、そのまま何も触らずに終わるか、外科処置でも溶けてしまった骨の高さまで、他の健全な部位の骨を削ったりしていたのが一般的な歯周病治療(外科治療も含む)でした。
歯周組織再生療法という方法であれば、破壊された歯周組織(溶けてしまった骨など)を再生させることが可能です。
当院では、エムドゲインやリグロスという薬剤を中心に骨移植材、メンブレンといわれる特殊な膜などを使った歯周組織再生療法を行っております。
歯周組織や骨が再生する事で抜歯になるケースを回避できるようになります。
当院での歯周組織再生療法の1例
2023.5.29
黄色い矢印の部分の骨が歯周病により溶けて、黒くなっています。
(骨が無い所はレントゲンで黒く映ります)
2023.12.01
再生療法を行ってから半年後、骨が溶けて無くなって、黒く映っていた部位が白く映ってきています。骨が再生した状態であることが分かると思います。
(骨様組織ともいいます)
2023.5.29
CTで確認しても同じで黄色い矢印の部分の骨が歯周病により溶けて、黒くなっています。
(骨が無い所はCTでも黒く映ります)
2023.12.01
半年後、CT撮影を行い、骨が溶けて無くなって、黒く映っていた部位が白く映ってきています。骨が再生した状態であることが明らかに分かります。
(骨様組織ともいいます)
口腔内所見
レントゲンでは、骨が溶けている部位が分かりますが、口の中を見ただけでは見ただけでは歯周病かどうか、判断が私達でも分からない時があります。ですので歯周病検査やレントゲン(CTを含む)が重要なのです。
before
After
① 治療名 | 歯周組織再生療法 |
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② 治療期間 | 約6ヵ月 |
③ 治療にかかった費用 | 1歯 15万円(税込) |